実際の出題 · 令和3年度(2021年)· 問3
令和3年度 宅建 問3の解説
死亡で終わる契約・相続する契約
問題文と正答・判断の根拠を、このページで確認できます。当サイトが作成した解説で、公式解説ではありません。
令和3年度 宅建 問3の問題文
出典:不動産適正取引推進機構・令和3年度試験問題。解説は当サイトが作成しています。
【問3】個人として事業を営むAが死亡した場合に関する次の記述のうち、民法の規定に
よれば、誤っているものはいくつあるか。なお、いずれの契約も令和3年7月1日付けで締結
されたものとする。
アAがBとの間でB所有建物の清掃に関する準委任契約を締結していた場合、Aの相続人は、
Bとの間で特段の合意をしなくても、当該準委任契約に基づく清掃業務を行う義務を負う。
イAがA所有の建物について賃借人Cとの間で賃貸借契約を締結している期間中にAが死亡
した場合、Aの相続人は、Cに賃貸借契約を継続するか否かを相当の期間を定めて催告し、
期間内に返答がなければ賃貸借契約をAの死亡を理由に解除することができる。
ウAがA所有の土地について買主Dとの間で売買契約を締結し、当該土地の引渡しと残代金
決済の前にAが死亡した場合、当該売買契約は原始的に履行が不能となって無効となる。
エAがE所有の建物について貸主Eとの間で使用貸借契約を締結していた場合、Aの相続人
は、Eとの間で特段の合意をしなくても、当該使用貸借契約の借主の地位を相続して当該建
物を使用することができる。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
現行法・制度での正答:4
出題当時の公式正答:4。この問題の結論は、確認した現行法・制度でも変わりません。
資料確認日:2026-09-10。各記述の理由と根拠資料は下で解説しています。
正解は「4」
ア〜エの四つとも誤りです。準委任と使用貸借の終了を、売買・賃貸借の承継と分けます。
令和3年度・問3・ア / 誤り
準委任は受任者の死亡で終了
特段の合意がなければ準委任は死亡で終了します。急迫の事情がある場合の必要な処分と、清掃業務をそのまま承継することは別です。
根拠:653条・654条・656条 ↗令和3年度・問3・イ / 誤り
貸主の死亡だけでは解除できない
貸主の地位は相続されます。返答がないことと貸主の死亡を理由に、記述のような解除はできません。
根拠:896条 ↗令和3年度・問3・ウ / 誤り
売買契約は死亡で無効にならない
売主の権利義務は原則として相続人へ承継されます。契約後の死亡を原始的不能とする点も誤りです。
根拠:896条 ↗令和3年度・問3・エ / 誤り
使用貸借は借主死亡で終了
借主Aの死亡により終了するため、相続人が当然に借主の地位を得て使い続けられるわけではありません。
根拠:597条3項 ↗関連するオリジナル問題で復習
過去問の解説を読んだら、関連する科目の基礎問題で復習しましょう。次のリンクは無料問題です。
関連問題を解いてみる →解説の確認について
出題基準日は2021年4月1日。2026年9月10日に上記の法令・制度・判例を参照し、現在の規定に照らした解説を作成しています。専門家監修は未実施です。