実際の出題 · 令和7年度(2025年)· 問4
令和7年度 宅建 問4の解説
担保物権と相殺:誰が、何を根拠に請求できるか
問題文と現行法による正答を、このページで確認できます。当サイトが作成した解説で、公式解説ではありません。
令和7年度 宅建 問4の問題文
出典:不動産適正取引推進機構・令和7年度試験問題。解説は当サイトが作成しています。
現行法での正答:4
出題当時の公式正答も4です。この問題の結論は、確認した現行法でも変わりません。
法令確認日:2026-09-10。各記述の理由と根拠条文は下で解説しています。
正解は「4」
現行法でも正答は4です。不法行為の被害者Aからの相殺と、加害者Bからの相殺を区別します。貸金債権があるだけで、留置権や先取特権が当然に発生するわけではありません。
令和7年度・問4・選択肢1 / 誤り
不動産にも質権を設定できる
抵当権だけでなく、不動産質権も民法に定められています。自分が所有する不動産を貸金債務の担保に供する際、質権を設定できないとする記述が誤りです。抵当権は占有を移転せずに設定する担保、不動産質権は目的不動産を質権者に引き渡す担保という違いがあります。
根拠:民法342条・344条・356条・369条 ↗令和7年度・問4・選択肢2 / 誤り
預かった物と貸金債権には、留置権に必要な関係がない
留置権には、占有している物に関して生じた債権であることが必要です。本問の貸金債権は、Bから預かった動産に関して生じたものではありません。Aが貸金の返済を受けていないだけでは、預かった動産を返さない根拠になりません。
根拠:民法295条1項 ↗令和7年度・問4・選択肢3 / 誤り
通常の貸金債権に、一般の先取特権はない
債務者の総財産について優先弁済を受けられる一般の先取特権は、民法が定める原因の債権に認められます。本問の単なる貸金債権は、その原因に当たりません。返済が遅れたことだけで優先権が生まれるわけではありません。
根拠:民法306条 ↗令和7年度・問4・選択肢4 / 正しい
被害者Aから損害賠償債権を使って相殺できる
悪意による不法行為について民法509条が制限するのは、損害賠償債務を負う加害者側からの相殺です。本問で相殺するのは被害者Aで、自分が持つ損害賠償債権を使って借入金の返還債務を消滅させる方向です。この制限には当たりません。損害賠償債権は弁済期にあり、Aが自己の借入金債務の期限の利益を放棄して相殺することもできます。
根拠:民法136条2項・505条・509条 ↗関連するオリジナル問題で復習
過去問の解説を読んだら、関連する科目の基礎問題で復習しましょう。次のリンクは無料問題です。
関連問題を解いてみる →法令の確認について
出題基準日は2025年4月1日。2026年9月10日に上記の法令の規定を確認し、この解説の結論と現在の条文が一致することを確認しています。専門家監修は未実施です。