実際の出題 · 令和元年度(2019年)· 問6

令和元年度 宅建 問6の解説
遺産分割の禁止・合意解除と預貯金

問題文と正答・判断の根拠を、このページで確認できます。当サイトが作成した解説で、公式解説ではありません。

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この過去問を、4つの○×で解く

下の出題条件に従い、各選択肢の記述が正しいかを判定してください。四択で「誤っているもの」を選ぶ問題も、ここでは各記述の正誤を答えます。

出題条件・登場人物を確認する

【問6】遺産分割に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

登場人物や取引条件がある問題は、先に上の条件を確認してください。このページの○×回答は学習履歴やランキングには保存されません。

選択肢1を○×で確認

被相続人は、遺言によって遺産分割を禁止することはできず、共同相続人は、遺産分割協議によって遺産の全部又は一部の分割をすることができる。

登録・カード入力なしで回答できます。

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× 誤り

被相続人は、遺言で相続開始から5年を超えない期間の遺産分割を禁止できます。「禁止することはできない」が誤りです。現在の条文には共同相続人の分割しない旨の契約などもありますが、遺言による禁止とは区別します。

根拠:民法907・908条1項 ↗

選択肢2を○×で確認

共同相続人は、既に成立している遺産分割協議につき、その全部又は一部を全員の合意により解除した上、改めて遺産分割協議を成立させることができる。

登録・カード入力なしで回答できます。

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○ 正しい

共同相続人全員が合意すれば、成立済みの遺産分割協議を全部又は一部解除し、改めて分割協議をすることができます。これは全員による合意解除であり、一人の債務不履行を理由とする法定解除とは区別します。第三者の権利や税務上の取扱いまで自由に変更できるという意味ではありません。

根拠:最判平成2年9月27日(引用裁判例) ↗

選択肢3を○×で確認

遺産に属する預貯金債権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割され、共同相続人は、その持分に応じて、単独で預貯金債権に関する権利を行使することができる。

登録・カード入力なしで回答できます。

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× 誤り

預貯金は相続開始だけで当然に分割されるのではなく、原則として遺産分割の対象です。現在は民法909条の2により、相続開始時の預貯金額の3分の1に法定相続分を掛けた額を、同じ金融機関につき150万円を上限として単独で払い戻せる制度があります。この例外は「相続分全体を単独行使できる」という記述とは異なります。

根拠:最大決平成28年12月19日/民法909条の2 ↗

選択肢4を○×で確認

遺産の分割は、共同相続人の遺産分割協議が成立した時から効力を生ずるが、第三者の権利を害することはできない。

登録・カード入力なしで回答できます。

答えと解説を読む

× 誤り

遺産分割の効力は、協議成立時ではなく相続開始時にさかのぼります。ただし、第三者の権利を害することはできません。遡及する時点と第三者保護のただし書をセットで確認します。

根拠:民法909条 ↗

令和元年度 宅建 問6の問題文

出典:不動産適正取引推進機構・令和元年度試験問題。解説は当サイトが作成しています。

【問6】遺産分割に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。 1 被相続人は、遺言によって遺産分割を禁止することはできず、共同相続人は、遺産分割協議によって遺産の全部又は一部の分割をすることができる。 2 共同相続人は、既に成立している遺産分割協議につき、その全部又は一部を全員の合意により解除した上、改めて遺産分割協議を成立させることができる。 3 遺産に属する預貯金債権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割され、共同相続人は、その持分に応じて、単独で預貯金債権に関する権利を行使することができる。 4 遺産の分割は、共同相続人の遺産分割協議が成立した時から効力を生ずるが、第三者の権利を害することはできない。

現行法・制度での正答:2

出題当時の公式正答:2。出題基準日後の2019年7月に遺産分割前の預貯金払戻し制度が施行されています。相続分に応じた当然分割とは別の、限度額のある制度として解説しています。

資料確認日:2026-10-03。各記述の理由と根拠資料は下で解説しています。

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正解は「2」

正解は2。全員合意による再分割は可能です。分割の効力は相続開始時にさかのぼり、預貯金には当然分割とは別の払戻し制度があります。

ひと目で比較・判断のポイント

判定は各記述についてのものです。「誤っているもの」を選ぶ問題では、×の記述が正解になります。

令和元年度・問6・選択肢1 / 誤り

被相続人は、遺言で相続開始から5年を超えない期間の遺産分割を禁止できます

被相続人は、遺言で相続開始から5年を超えない期間の遺産分割を禁止できます。「禁止することはできない」が誤りです。現在の条文には共同相続人の分割しない旨の契約などもありますが、遺言による禁止とは区別します。

根拠:民法907・908条1項 ↗

令和元年度・問6・選択肢2 / 正しい

共同相続人全員が合意すれば、成立済みの遺産分割協議を全部又は一部解除し、改めて分割協議をすることができます

共同相続人全員が合意すれば、成立済みの遺産分割協議を全部又は一部解除し、改めて分割協議をすることができます。これは全員による合意解除であり、一人の債務不履行を理由とする法定解除とは区別します。第三者の権利や税務上の取扱いまで自由に変更できるという意味ではありません。

根拠:最判平成2年9月27日(引用裁判例) ↗

令和元年度・問6・選択肢3 / 誤り

預貯金は相続開始だけで当然に分割されるのではなく、原則として遺産分割の対象です

預貯金は相続開始だけで当然に分割されるのではなく、原則として遺産分割の対象です。現在は民法909条の2により、相続開始時の預貯金額の3分の1に法定相続分を掛けた額を、同じ金融機関につき150万円を上限として単独で払い戻せる制度があります。この例外は「相続分全体を単独行使できる」という記述とは異なります。

根拠:最大決平成28年12月19日/民法909条の2 ↗

令和元年度・問6・選択肢4 / 誤り

遺産分割の効力は、協議成立時ではなく相続開始時にさかのぼります

遺産分割の効力は、協議成立時ではなく相続開始時にさかのぼります。ただし、第三者の権利を害することはできません。遡及する時点と第三者保護のただし書をセットで確認します。

根拠:民法909条 ↗

解説の確認について

出題基準日は2019年4月1日。問題文欄に記載した資料確認日に上記の法令・制度・判例を参照し、現在の規定に照らした解説を作成しています。専門家監修は未実施です。

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