実際の出題 · 令和4年度(2022年)· 問7
令和4年度 宅建 問7の解説
失踪宣告の取消し:売主と買主の善意
問題文と正答・判断の根拠を、このページで確認できます。当サイトが作成した解説で、公式解説ではありません。
令和4年度 宅建 問7の問題文
出典:不動産適正取引推進機構・令和4年度試験問題。解説は当サイトが作成しています。
不在者Aが、家庭裁判所から失踪宣告を受けた。Aを単独相続したBは相続財産
である甲土地をCに売却(以下この問において「本件売買契約」という。)して登記も移転し
たが、その後、生存していたAの請求によって当該失踪宣告が取り消された。本件売買契約当
時に、Aの生存について、(ア)Bが善意でCが善意、(イ)Bが悪意でCが善意、(ウ)Bが
善意でCが悪意、(エ)Bが悪意でCが悪意、の4つの場合があり得るが、これらのうち、民
法の規定及び判例によれば、Cが本件売買契約に基づき取得した甲土地の所有権をAに対抗で
きる場合を全て掲げたものとして正しいものはどれか。
1 (ア)、(イ)、(ウ)
2 (ア)、(イ)
3 (ア)、(ウ)
4 (ア)
現行法・制度での正答:4
出題当時の公式正答:4。この問題の結論は、確認した現行法・制度でも変わりません。
資料確認日:2026-09-10。各記述の理由と根拠資料は下で解説しています。
正解は「4」
対抗できるのはアだけで、正答は4です。売買については売主B・買主Cの双方が善意であることが必要です。
ひと目で比較・判断のポイント
判定は各記述についてのものです。「誤っているもの」を選ぶ問題では、×の記述が正解になります。
| 記述 | 判定 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 場合ア | 対抗できる | BもCも生存を知らない民法32条1項・双方善意の判例解釈 |
| 場合イ | 対抗できない | Cだけが善意でも足りない民法32条1項 |
| 場合ウ | 対抗できない | Bだけが善意でも足りない民法32条1項 |
| 場合エ | 対抗できない | 双方が生存を知っている民法32条1項 |
令和4年度・問7・場合ア / 対抗できる
BもCも生存を知らない
失踪宣告後、その取消し前に双方が善意でした売買は、取消しによって効力を失いません。Cは登記も移しているため所有権を対抗できます。
根拠:民法32条1項・双方善意の判例解釈 ↗令和4年度・問7・場合イ / 対抗できない
Cだけが善意でも足りない
BがAの生存を知っているため、双方善意の要件を満たしません。買主の善意だけでは本条の保護を受けられません。
根拠:民法32条1項 ↗令和4年度・問7・場合ウ / 対抗できない
Bだけが善意でも足りない
CがAの生存を知っている場合も保護されません。売主・買主それぞれの認識を確認します。
根拠:民法32条1項 ↗令和4年度・問7・場合エ / 対抗できない
双方が生存を知っている
双方とも悪意なので、善意でした行為としての保護を受けられません。
根拠:民法32条1項 ↗解説の確認について
出題基準日は2022年4月1日。問題文欄に記載した資料確認日に上記の法令・制度・判例を参照し、現在の規定に照らした解説を作成しています。専門家監修は未実施です。